信Onで、もう多分戻ってこないあの知人との忘れられない思い出3

(注:いまさらですが、男同士の話ですよ。)
つづきです。

Mさんの一門に入った私は、引退する気持ちもどこへやら、すっかりと復帰を果たしてしまいました。
この一門がまた居心地がとてもよかったんです。


調和を作れる人だったり、イケイケな空気を作れる人だったり。
無理やり拉致する強引さと、夜更かしを気にする配慮が同居している感じ。
そのバランスがとてもよかったんでしょうね。
(ちなみに私は、ときどき遠くから「なんでやねん」を放り投げる薬味みたいな役割だったと自覚しております。)


一門でどこかいくことももちろんありましたが、もともと野良専門の人の集まり。
基本それぞれが勝手に野良に行って遊ぶ。
一門内に得たものを持ち帰り、一門メン皆でどこかに出かける。
自由と束縛のバランスも、私にとっては気持ちがいい環境でした。


一門メン一人ひとりの人の良さがなせる技でしょうね。
私はどうやってMさんがこの面子を揃えたのか不思議でした。
そして純粋にすごいなあとも思っていました。
(ぼっち体質だと思っていた私の見る目のなさ、あと自分の一門、褒めすぎ…?)


だいぶ後になりますが、某ブロガーさんが一門ダンジョンの攻略手伝いに来てくださったことがありました。
その方の記事でいい一門だとほめてもらった時は、うれしかったなあ。


Mさんは、この頃には鉄砲鍛冶を滅多に出さず、神職or武士をメインに使っていました。
神職回復はどこの一門も人手不足だったと思いますしね。
彼は一門内のバランスをとるためにそうしたのでしょう。
しかしそれが苦であるとは全く思っていないようでした。


他の方に私設会話に誘われた時も、人見知りが発動していまいち踏み込めなかった私。
この一門で、(私としては)たくさんの知人に巡り合えました。



多分一番このゲームが楽しかった時ですね。
やっぱり人が最強のエンドコンテンツ。間違いない。




彼には、私のリアルが落ち着いてきたよとかそういう会話を以前と変わらずしてました。
彼もまた変わらず、



「そかそか、よかった^^」



なんて返しをしながら、聞き役をやってくれました。
彼とは顔も名前も知らない仲です。
だからこそできる話。文句も言わず彼は聞いてくれました。
そもそも彼と知り合った頃から、私のリアルは大変迷走しており、悩み多き時期でもあったんです。
ばかげた話も深い話もしたし、聞いてもらって心休まることも多々ありました。


今思えば、ゲーム内では筆頭だとかなんだとか忙しく、はたまた彼の方もリアルがあっただろうに。
そう思ったことは当時もありましたが、踏み込むことはありませんでした。




楽しい時間が過ぎました。




もうそれがいつくらいのことかは忘れてしまいましたが、ちょっと湿ったような空気が一門内で流れてきました。
私はそういう情報に耳が遅いのです。
その時には皆知っていたようでした。


Mさんが引退すると、人づてに聞きました。


私に相談もなしに!とかそういう気持ちはありません。ただただ彼がいなくなることが悲しかった。


数日後、私はログインする日が減っていた彼を捕まえ、自分の屋敷に連れて行きました。
誤爆しないよう周囲会話で、引退を決めるまでのいきさつを話させました。
人から無理にでも話を聞こうとしたのは初めてでした。
いつもとは逆の立場。
彼がリアルの話をし、私が聞き役になりました。


引退の理由は書けませんが、深くて重い事情でした。
課金が切れる○○日が最後。
筆頭はSさんに引き継ぐ。
皆にも話はする。


かなり長い間話していたように思います。2時間とかかなあ。
彼は、いつもにも増して丁寧な調子で話してくれました。
私が引き留めるような余地はありませんでした。


彼が最後にログインした日。
インしていた一門員は、皆で彼を見送りました。
何を話したかはよく覚えていません。
あの時、十分に話したし、すっきりしていたのだと思います。
終始明るい送別会でした
ただ、0時を過ぎて日が替わり、彼が時間切れで消えた後。
私もそっと離席して、テレビの前でしばし放心していたのを覚えています。





話が前後しますが、多分彼が課金切れになる数日前。
私は、今まで使わず取っておいた「ひこにゃん便箋 10」を1枚千切りました。
ほぼ初めて送信する信書。
便箋1枚にギュウギュウに思いを書きました。

信オンには戻ってこないだろうけど。
もし他のオンラインゲームをやることがあったら。
俺は他のゲームでも、この忍者と同じ名前にするから。
見つけたら絶対に声かけてね!こんな変な名前つける人絶対他にいないから!
元気でな!

こんな内容だったと思います。


彼は「自分のケジメとして、キャラは消すし、復帰はしない。」とはっきり言っていました。
ここまで明確に完全に引退した人を他に知りません。
彼はもう戦国には戻ってきません。
だからせめて、私忍者の変な名前を、目印として彼に覚えておいてほしかったんです。





その後。

パソコンを新調したときに過去ログを失いました。
彼との会話の記録はもうありません。
信書の送信履歴も残っていません。
今となっては、薄い記憶でしかあの頃を辿ることができなくなりました。



残っているのは、
偶然セカンドキャラが装備していた、彼の銘入りの籠手が1つ。
そして、千切った後の「ひこにゃん便箋 9」が1束。






彼が、あの頃の対話の「^^」みたいに、笑って生きていてくれたらいいなあ。
書き終わった今、素直にそう思います。





おわり。








結局ビッチョビチョに湿った話に仕上がりました。

この話を文字にしてみて、かなり記憶が薄れてきてるのがわかりました。
改めて思い出し書き留める機会をくれたベッケルさんに感謝。
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